○駿東伊豆消防組合火災調査規程

平成28年4月1日

消防本部訓令甲第13号

田方地区消防組合火災調査規程(平成15年田方地区消防組合規程第1号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 調査の実施

第1節 通則(第5条―第7条)

第2節 原因調査(第8条―第13条)

第3節 損害調査(第14条・第15条)

第4節 証拠保全(第16条・第17条)

第3章 調査結果の報告

第1節 調査報告(第18条・第19条)

第2節 照会の対応(第20条・第21条)

第4章 雑則(第22条・第23条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)第7章の規定に基づく火災の調査(以下「調査」という。)について必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 火災 人の意図に反して発生し若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの又は人の意図に反して発生し若しくは拡大した爆発現象をいう。

(2) 建物火災 建物又はその収容物が焼損した火災をいう。

(3) 林野火災 森林、原野又は牧野が焼損した火災をいう。

(4) 車両火災 次に区分する自動車車両、鉄道車両及び被けん引車又はこれらの積載物が焼損した火災をいう。

 自動車車両 の鉄道車両以外の車両で、原動機によって運行することができるものをいう。

 鉄道車両 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)における旅客若しくは貨物の運送を行うための車両又はこれに類する車両をいう。

(5) 船舶火災 船舶又はその積載物が焼損した火災をいう。

(6) 航空機火災 航空機又はその積載物が焼損した火災をいう。

(7) その他の火災 第2号から前号までに掲げる火災以外の火災(空地、田畑、道路、河川敷、ごみ集積場、屋外物品集積場、軌道敷、電柱類等の火災)をいう。

(8) 爆発 人の意図に反して発生し、又は拡大した爆発現象をいう。

(9) 発火源 出火に直接関係し、又はそれ自体から出火したものをいう。

(10) 着火物 発火源によって最初に着火したものをいう。

(11) 経過 出火に関係した現象、状態又は行為をいう。

(12) 火災損害 火災によって受けた直接的な損害をいい、消火のために要した経費及び焼跡整理費並びにり災のための休業による損失等の間接的な損害を除く。

(13) 焼き損害 火災によって焼けた物、熱によって破損した物等の損害をいう。

(14) 消火損害 消火活動によって受けた水損、破損、汚損等の損害をいう。

(15) 爆発損害 爆発現象の破壊作用により受けた前2号以外の損害をいう。

(16) 調査 火災現場から火災予防を主とする消防行政施策の資料を収集し、及び活用するための質問、現場見分、鑑識、鑑定、実験、照会等の一連の行動をいう。

(17) 鑑識 火災の原因及び損害の判定のため、専門的な知識、技術、経験及び機器を活用し、総合的な見地から具体的な事実関係を明らかにすることをいう。

(18) 鑑定 火災に関わる物件の形状、構造、材質、成分、性質及びこれらに関連する現象について、科学技術的手法により、必要な試験及び実験を行い、その結果を火災原因及び損害の判定のために反映することをいう。

(19) 調査員 調査に従事する消防職員のうち、消防署に所属する者をいう。

(20) 本部調査員 調査に従事する消防職員のうち、消防本部予防課に所属する者をいう。

(21) 関係者 法第2条第4項に掲げる防火対象物又は消防対象物の所有者、管理者又は占有者をいう。

(22) 関係者等 関係者及び火災の発見者、通報者、初期消火者その他調査の参考となる情報を提供し得る者をいう。

(調査の区分)

第3条 調査は、火災原因調査及び火災損害調査とする。

(調査体制の確立)

第4条 消防長及び消防署長(以下「消防長等」という。)は、調査を迅速かつ的確に処理するため、調査員及び本部調査員(以下「調査員等」という。)並びに調査資器材を整備し、調査体制を確立しなければならない。

2 調査は、火災発生地を管轄する消防署長(以下「署長」という。)の指揮の下に行うものとする。

3 調査員は、上司の指揮監督を受け、火災調査事務に従事しなければならない。

4 署長は、調査のため必要があると認める場合は、消防長に対して本部調査員及び調査資器材の応援を要請することができる。

5 消防長は、前項の規定による要請があった場合は、火災の状態その他の事情を考慮して本部調査員及び調査資器材の派遣を命じ、応援させるものとする。

6 消防長は、前項の規定にかかわらず、調査のため必要があると認める場合は、本部調査員を火災現場等に派遣させ調査を支援させることができる。

7 消防長は、特異火災で調査を機動的かつ効果的に実施するため、特に必要があると認められるときは、調査本部を設置することができるものとする。

8 前項の調査本部の組織、編成等について必要な事項は、その都度消防長が定めるものとする。

第2章 調査の実施

第1節 通則

(調査員等の心得)

第5条 調査員等は、火災現象、関係法令等調査に必要な知識及び調査技術の向上に努めるとともに、次の事項を遵守しなければならない。

(1) 調査員等相互の連絡を図り、調査業務が円滑になるように努めること。

(2) 個人の自由及び権利を不当に侵害したり、調査上知り得た秘密を他に漏らさないこと。

(3) 調査の場所に立ち入るときは、原則として、火災の関係者の立会いを得ること。

(4) 警察その他の関係機関と密接な連絡を取り、相互に協力して調査を進めること。

(5) 鎮火後における焼損物件、被災状況及び程度について詳細に観察すること。

(6) 火災原因等の調査結果を火災の関係者に説明する際には、焼損状況及び関係者等の供述を総合的に判断して客観的に認められる事実に基づき状況を説明するように努めること。

(7) その職務上において関係者の民事的紛争に関与しないこと。

(権限の代理)

第6条 消防長等は、調査を行う場合、法第32条第1項(関係のある者に対する質問に係る部分に限る。)及び法第35条の2第1項の権限を調査員に代理させることができる。

(調査の原則)

第7条 調査員等は、調査に当たって事実の確認を主として、先入観念にとらわれることなく常に科学的かつ合理的に判断して事実の立証及び現状の把握に努めなければならない。

第2節 原因調査

(出動見分)

第8条 火災により出動した消防職員は、消防活動を通じて火災の状況の見分に努め、必要に応じて出動見分調書(様式第1号)を作成しなければならない。

(実況見分)

第9条 調査員等は、全ての火災に対してその実況を詳細に見分して原因決定資料の発見、入手及び被害状況の把握に努め、実況見分調書(様式第2号)及び火災原因判定書(様式第3号)を作成するとともに、必要に応じて写真撮影をしなければならない。

2 前項の規定により撮影した写真は、火災現場記録写真綴(様式第4号)に添付し、その撮影年月日、撮影の方向その他必要な事項を記入しなければならない。

3 第1項の実況見分調書に付する現場図面の凡例は、消防用図式記号(昭和31年9月28日国消発第622号国家消防本部長通知)とする。

(質問)

第10条 調査員等は、火災原因の究明又は被害状況の把握のため、必要がある場合は、関係者等に対して質問を行い、その事実の確認に努めるとともに質問調書(様式第5号)を作成しなければならない。

2 調査員等が質問を行うに当たっては、強要することなく関係者等から任意の供述を得るようにし、かつ、適切な質問により正確な情報を得るように努めなければならない。

3 調査員等は、質問を行うに当たり、自己が期待し、又は希望する供述を関係者等に暗示する等みだりにその供述を誘導してはならない。

4 調査のため、関係者等に出頭を求めて質問する場合は、基本的人権の尊重を第一にし、関係者等の承諾の上行わなければならない。

(資料の任意提出)

第11条 消防長等は、調査資料の収集に当たり、必要があると認めるときは、関係者等から、任意に資料を提出させるものとする。

2 消防長等は、前項の規定により任意に提出させた資料については、資料提出承諾書・受領書(様式第6号)により処理するものとする。

(資料の提出命令)

第12条 消防長等は、前条第1項の規定による資料の収集が困難と認められるときは、法第32条第1項の規定により、火災の原因である疑いがあると認められる製品を製造し又は輸入した者(以下「製造者等」という。)に対し、資料提出命令書(様式第7号)を交付し、資料の提出を命ずるものとする。

2 消防長等は、前条第1項の規定による資料の収集が困難と認められるときは、法第34条第1項の規定により、関係者に対し、資料提出命令書(様式第7号)を交付し、資料の提出を命ずるものとする。

3 消防長等は、前2項の規定により資料の提出を命ずるときは、製造者等又は関係者に対して資料提出書(様式第8号)を提出させ、所有権の放棄又は還付の意思を明確にさせなければならない。

4 消防長等は、第1項又は第2項の規定により資料の提出があったときは、製造者等又は関係者に対して資料提出受領書(様式第9号)を交付し、資料の還付をしなければならない場合は、調査終了後還付請書(様式第10号)を提出させ、製造者等又は関係者に還付しなければならない。

(鑑定及び照会)

第13条 消防長は、調査のため特に必要がある場合は、関係のある官公署又は学識経験者に対して必要事項の鑑定又は照会を依頼することができるものとする。

第3節 損害調査

(損害調査)

第14条 調査員等は、損害調査を行うときは、火災報告取扱要領(平成6年4月21日消防災第100号消防庁長官通知)により調査し、必要があると認めるときは、り災者からり災損害届出書(様式第11号)を提出させ、火災損害調査書(様式第12号)を作成しなければならない。

2 調査員等は、前項のり災者を把握するためにり災者名簿(様式第13号)を作成しなければならない。

(り災の証明)

第15条 消防長は、火災の関係者に対し、り災の証明を行うことができる。

2 り災の証明を行う場合には、り災証明交付申請書(様式第14号)によるものとし、証明に際しては、り災証明書(様式第15号)を交付するものとする。

3 り災の証明は、火災損害調査の結果及び前条第1項のり災損害届出書の内容に基づき行うものとする。

第4節 証拠保全

(資料の収集保全)

第16条 調査員等は、調査に当たり火災の状況、現場付近の事象及びその被害状況を綿密に調査し、調査上必要な物的及び人的資料を広く収集し保全しなければならない。

(現場保存)

第17条 調査員等は、火災現場において関係のある者に協力を求め、火災現場の保存に努めなければならない。

2 消火活動等のため、やむを得ない場合のほかは、火元付近の物をみだりに破壊し移動させてはならない。

第3章 調査結果の報告

第1節 調査報告

(火災即報)

第18条 調査員は、火災が発生したときは、火災概況即報(様式第16号)により消防長に即報しなければならない。

(調査書類)

第19条 調査員等は、火災の調査の結果を火災報告書(様式第17号)により消防長等に報告しなければならない。

2 前項に規定する報告書は、次の書類を添えて提出するものとする。ただし、軽微な火災等の場合には、その一部を省略することができる。

(1) 火災調査書(様式第18号)

(2) 火災原因判定書

(3) 出動見分調書

(4) 実況見分調書

(5) 火災現場図面

(6) 火災現場記録写真綴

(7) 鑑識見分調書(様式第19号)

(8) 燃焼実験調書(様式第20号)

(9) 質問調書

(10) 防火管理等調書(様式第21号)

(11) 危険物施設等調書(様式第22号)

(12) り災者名簿

(13) 損害調査書

(14) 車両出動状況表(様式第23号)

(15) その他火災原因の判定及び損害額の認定の根拠となった資料等

第2節 照会の対応

(関係機関への回答)

第20条 消防長等は、火災に関して関係機関から照会があった場合は、その目的、内容その他必要な事項について審査し、必要事項について回答することができる。その際、駿東伊豆消防組合個人情報保護条例(平成28年駿東伊豆消防組合条例第9号)及び駿東伊豆消防組合情報公開条例(平成28年駿東伊豆消防組合条例第8号)その他関係法令によるほか、別に定めるところにより対応するものとする。

(証人、参考人等としての出延等)

第21条 調査員等は、自己の担当した調査に関して捜査機関から参考人として出頭を要請され、又は裁判所から証人等として呼出し若しくは召喚を受けたときは、消防長にその概要を報告しなければならない。

第4章 雑則

(調査書類の整理)

第22条 本部調査員は、調査関係書類を火災調査台帳(様式第24号)に記載し整理しなければならない。

2 調査関係書類は、消防本部で保存する。

(私服の着用)

第23条 調査員等は、調査に当たって必要があるときは、上司の許可を得て私服を着用することができるものとする。

附 則

(施行期日)

1 この訓令は、平成28年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の日前に、この訓令による改正前の田方地区消防組合火災調査規程又は廃止前の沼津市火災調査規程(昭和55年沼津市消防本部規程第1号)若しくは伊東市火災原因調査規程(平成10年伊東市消防本部訓令甲第1号)の規定によりなされた手続その他の行為は、それぞれこの訓令の相当規定によりなされたものとみなす。

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駿東伊豆消防組合火災調査規程

平成28年4月1日 消防本部訓令甲第13号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第7編 務/第2章 火災予防
沿革情報
平成28年4月1日 消防本部訓令甲第13号